『プラトニックな不倫』
日曜日はコンクール!!
と言っても私個人のじゃないですけどね。
どうもこんばんわ。ASYK代表のユースケです!!
次の日曜日教えている学校の合唱部が、外部の合唱コンクールに出場するんです。
演奏曲目は自由に決められるので、子供達が歌いたい曲にしました。
…
題材がねぇ…『プラトニックな不倫』
なんじゃそりゃ!!
もうかれこれ十年ほど前に作られた曲で、NHKの全国合唱コンクールの高校生の為の課題曲なんです。
ブッ込んできたなぁ…
と当時思いました。
だって!!
高校生の為の曲が、
『プラトニックな不倫』
って、あなた…
作詞をされたのは瀬戸内寂聴さん、作曲は千原英喜さんの『ある真夜中に』という曲です。
いやぁ…いい曲なんです。端的に申し上げる(私の個人的な解釈です。)と、結ばれてはいけない男女が、『この同じ世界、同じ時間に生を受けた、それだけでなんという幸せなんだろう。』という慈愛に満ち満ちた曲なんです。
だがしかし!!辛い!辛すぎる!!
その『痛み』が『慈愛』に変わるまでの過程を描いた曲なんです。
仏教の伝道者でいらっしゃる寂聴さんの書いた詩なのに、ごめんなさい。
キリスト教的な言い方しますと、エロスからアガペーに至る、その法悦の境地!!
仏教的だと、人がその苦しみから脱し、慈悲の境地に至る!!
その表現がなんともエロティックなんです…
千原さんの音楽表現が打ち寄せる波のように、引いては寄せて押し迫り、苦悩を法悦の果てに洗い流す!!
全編がまるで愛撫のように聞こえるのです。
はぁ…はぁ…
失敬。興奮してしまいました。
当たり前だが、高校生にはチンプンカンプン。
お前らはなぜこの曲を選んだのだ(怒)
ここで本題です(真剣)
『日本人は感情表現が下手』
はい。よく言われますね。
じゃあ、なんでなんでしょう。
舞台芸術(台本あり)の場合、まず始めに『同調』があります。
これは詩の内容、台詞の内容、その言葉の裏にある人物の背景。これを第三者視点で読み取り、成り切ることです。
これによって生まれた衝動を整理し、舞台に乗せる上で分かり易いようにディフォルメしていく。
これが『表現』です。
私は常々、日本人は『同調』が下手なのであって、『表現』が下手なのではない。と考えています。
これ、自分自身の表現でも同じです。
どこか主観的に成りすぎていて、自身の感情にちゃんと向き合う事が出来ず『同調』が出来てないんです。
だから、何を強調したらいいのか、何を抑えて伝えたらうまく伝わるのか…
そう言った取捨選択が取れないんです。
会話の際に大事なのは自身が思ってることを、第三者視点で眺めることです。
それが出来て初めて自身の本当の『思い』に気づく事ができるのです。
子供達も今日のレッスンにてこの事が分かったようで、見違えるように音楽が生き生きとしてきました。
まだ言葉と音楽が持つエロティシズムは感じられません(感じられたらそれはそれで問題)が…
今日のお話、決して難しい話ではありません。
ちょっとだけやってみてくださいね。
自分の気持ちを第三者目線で見直す!!
上手な会話の第一歩です。
題名と全く関係ないのはご愛嬌。